ちわ~!おいさんだよ。
キミは幕末の聖地・萩に一人旅したことはあるかい?
今回も萩編か。
今回は萩で一泊した翌日に、少しだけど萩の街を満喫した様子を語っていくのじゃ。
すごくきれいな町並みだね。
ポー!
武家屋敷とかキレイなんだよな。
まったく下調べなしで何気なくフラッと行ってみたんだけど、ホントに素晴らししトコだったよ!
お前いつも出たトコ勝負のノープランじゃねぇか。
でも今回はそれが良い目に出たんだよね。いつものことだけどw
そうかぁ?
「一人旅・後半戦」5日目
萩に到着したドラねこは、そこでびっくりする人と出会った。
年収1000万円の仕事を蹴って自分の夢を追う男と楽しい一時を過ごしたおいさんは、翌日萩の武家屋敷を散策するのだった。
今回も山口・萩をご案内します!
前回まではこちら
萩でびっくりするような人に会ったよ、という話(*´ω`*)
-
萩は勇者が集う聖地か?幕末の聖地への行き方案内
続きを見る
山口観光2 武家屋敷の中を覗いてみた
6月の晴れた日。通りは心地よい風が吹いていた。
正直ここに来るまで萩になんて興味はなかった。
幕末の志士たちを多く排出した城下町であることも知らなかったし、萩がここまで素晴らしい城下町だということも知らなかった。
ここはどこも気持ち良いくらいに清潔で時間が静かに流れ、観光客を見かける。
町は騒がしくなく、程よい程度に繁盛していた。
観光地でありながら静かに街を散策できる趣のある街。
外国人観光客がわんさかやってくるようになってしまった京都あたりではもう見ることのできない静かな江戸情緒溢れる景色が、そこにはあった。
昨夜同じ旅仲間のTさんに会ったことは前回話した。
朝起きるとTさんは朝早くから出発しなくてはいけないので旅立ってしまったけど、わしはこの日一日、一人で萩の武家屋敷を歩くことにした。
せっかくだから武家屋敷のひとつを覗いてみようと思い、入場料を払って中に入る。
中は昔ながらの和風な部屋に綺麗な中庭が見渡せる素晴らしい造りになっていた。
室内はどこまでも質素。昔の日本人の背丈にあわせて作られているからだろう。現代人のわしには少し狭くて全てが小さい感じがした。
横を見ると5月の節句の名残か6月なのに小さな鎧が飾られている。こういうのが子供の頃家にあったら嬉しかったろうなぁ(;´∀`)
中庭
家の中央に進むと小さいながらも立派な岩と井戸が迎えてくれる。
なかなか立派な作りだ。でも当時の人はホントにこんな庭にしていたのかな?
廊下は質素な武士の家らしく、狭いながらも未だに使える様子。
いわゆる縁側。もうこんなものが残っているうちはほとんどないだろう。
廊下はけっこうきれいに磨き上げられている。
見方を変えただけでいろんな表情を見せてくれるおもしろい庭だ。
米蔵
見ると蔵らしきものが見える。一応あそこも入れるらしい。せっかくだ。見てみよう。
中に入ってみるとなんにもない。その代わりに床下に穴が開いていた。
ここにいろんなものを貯めこんで暮らしていたんだろう。忍者とかも潜んでたりしてw
廊下を曲がって奥を更に見てみる。
床の間にちょこんと、可愛らしい花が活けてあった。
奥庭
もう一つ、奥の庭。
それを別の角度で見た図。渋い。
台所
別の部屋へ行くとそこは台所につながっていた。
うわぁ〜、いろんな入れ物がある。
これに酒を入れたり醤油をいれたり、いろんな調味料をいれて使ったんだろうなぁ…
カマドは不自然なほど綺麗になっている。
今ではあたりまえだけど使われなくなって生活感がなくなってしまった感じだ。
幕末の志士たちと「関係ない」春日神社
トゥース!春日神社なるものにやって来たよ。
歩いていたらなんとなく出会ったので撮ってみた。
中はまぁ普通の神社で、幕末の志士達とは別に関係ないらしい。
なんだ…てっきりこんな堂々と道の途中に建ってるもんだからなんかゆかりのある神社かと思った。ちぇっ…
なのでお参りしたら早々に帰ろうと、思ったら神主さんが出てきてなにやらわしにこの神社のパンフなるものをくれた。
う~ん、親切な神主さんだ。
でも、神主さん、ありがたいんだけどこれ難しくて読みにくいよ(;´∀`)
大体ひと通り武家屋敷をみたようなので、今度は商店街の方へ歩き出す。
変な像がいっぱい
変な像Part1
すると通りのウチのお店の前に何やら変な銅像(?)が建っている。
なんだこれ?(゜o゜;
よく見ると金ピカだ。
ものすごく高そうだけど、こんなもの店先に置いて大丈夫か?
しばらく歩いていたら他の店にもチラホラと同じものが置いてあった。
???(´・ω・`)
萩ではこの銅像を置くのが流行ってんのかしら?
それとも何かのおまじないかしらん?こういったものを街のあちこちでけっこう見かける。
またしばらく歩き出すと今度はもっと変なモノを見かけた。
変な像Part2
ある喫茶店?の前にあった謎の楽器を吹く像。
こ、これは…
一体なんですか?(;´∀`)
な、なんか、今まで情緒あふれる町が続いていたのに、いきなりこんな変なモノが出てくるなんて…おもしろいけどちょっと戸惑う。流行ってんのか?ひょっとして。
こんなの置いて景観が損なわれないのだろうか?
近所の人に怒られないのかな?
萩の商店街は、フツーでした
城下町を抜けて今度はしばらく商店街を歩く。 歩いてみるとわかるけど、ここは普通の商店街。
奇抜な銅像や趣のある武家屋敷はない。至って普通だ。
おおー!
この川の眺めもなんてことない景色のはずなのに新鮮に映る。
気持ち良いなぁ!ホント萩にはこのままずっと居たい。
ここは穏やかな空気が流れていて、良い具合に昔の趣と現代とが見事に調和していて、ものすごく過ごしやすい町になっている。
旅人にとってはすごく居心地が良い。ここはほんとうに素晴らしい街だった。
できれば幕末の志士たちが集った松下村塾とか、吉田松陰の家とかをもう一泊してじっくり見たいけど、なにせもう時間がないので泣く泣く次の目的地を目指すことにする。
ああ、萩よ。ごめんよ
また必ず戻ってくるからどうかその日まで待っていておくれ!(´;ω;`)
萩駅
萩駅について驚いた。
な、なんだこの駅は!Σ(゚д゚lll)ガーン
いきなり目の前に大正ロマン溢れるレトロな建物が現れた。
こんなものが堂々と未だに残っている萩がますます好きになってしまう(*´∀`*)
またこの内装の薄いライムグリーンな色が可愛らしい。
目の前の赤いつつじと見事な対照を為している。ここだけ明らかに「時」が止まっている。
見よ!この電話ボックスを!
今どきこんな電話ボックス他にないよ?!
よく駅は大正ロマンに溢れている所は他にもあるけど、電話までレトロな駅はここくらいである。
この写真をよく見てもらえばわかるが、中に古い電話があえて置いてあり、その横に今の新しい緑の電話があるのだ。
中もこんな感じ。大正の雰囲気そのままに現存している。
時間もアレなのか人はあまりいない無人駅。それでも穏やかで懐かしい雰囲気が流れている。
奥へ進むと中が博物館のような展示物を飾っている。この駅の発展の歴史のようだ。
この古びた改札もまた良い味を出している。今はもうこんな味のある駅はほとんどない。
ホントに大正時代そのまんまである。またしても、最後の最後になって萩が好きになってしまった。
この駅の雰囲気は素晴らしい。こうした物は後世に引き継がれていって欲しい。
階段を登り、九州へ向かう電車が来るホームへ歩いて行く。
名残惜しさを覚えながら次の電車が来るのを待つ。
駅のベンチに荷物を下ろし、水筒のお茶を飲みながらほっと一息ついた。
思い返してみれば、ホントに素晴らしい町だった。
Tさんとの出会い。
素晴らしい武家屋敷の町並み。
そして今でも残る古き良き時代の空気。
全てが良い思い出である。
我々日本人が急激な近代化の波に呑まれ、忘れてしまった大切な情景が今でもここには存在しているのだ。
ありがとう、また来るよ。
わしは次の目的地へと向かった。