ちわ、おいさんだよ。
キミは広大な砂漠を旅したことはあるかい?
さ、砂漠ぅ?
ないけど、日本に砂漠はないだろ?
ポ〜
ボクないよ。
おいさんはあるの?
あるぞ。といってもわしが今回旅したのは砂漠じゃなくて砂丘だったんだけど、わしはこの時日本一でかい砂丘「鳥取砂丘」を訪れたのじゃ!
前回は砂丘の横にある砂の美術館を訪れたんだよな。
「一人旅・後半戦」3日目
鳥取砂丘の横に併設されている砂の美術館に行って感銘を受けたドラねこは、今回いよいよ茫漠たる砂の大地に足を踏み入れたのでした。
今回は鳥取県・鳥取砂丘からご案内します!
前回まではこちら
砂の美術館に初めて行ったよ、という話(*´ω`*)
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砂丘にサンキュー!私の愛した砂の美術館
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鳥取観光2 茫漠たる地平線
無限に続いているように思えた。
目の前には水平線が見えた。それは広大な砂漠だった。
いや違う、これは砂丘だ。これが鳥取砂丘なんだ。
砂の美術館を後にしたわしは、さっそく待ち望んでいた鳥取砂丘に足を運んだ。
わしはこの旅で鳥取砂丘を訪れるのを楽しみにしていた。
実は静岡にも中田島砂丘(なかたじまさきゅう)という砂丘がある。
かんたん説明
そんな砂丘が身近にありながらもあそこはやはり砂丘というより「砂浜w」というのにふさわしい規模なので、今回の砂漠並の鳥取砂丘を楽しみにしていたのだ。
何故かわしは砂漠のような大きなものに惹かれるようだ。
周囲には、さっきまで人がほとんどいなかったのにいつの間にかチラホラ人が増えだしている。観光バスに乗った団体客なんかもゾロゾロ来だしている。
鳥取砂丘(とっとりさきゅう)は、鳥取県鳥取市の日本海海岸に広がる広大な砂礫地で、代表的な海岸砂丘。
日本三大砂丘の1つである。山陰海岸国立公園の特別保護地区に指定されており、南北2.4km、東西16kmに広がる日本最大の観光砂丘である(内陸にある砂丘を含めると青森県の猿ヶ森砂丘が最大になる)。
わしも負けじと歩き出すがなるほどまぁ広大である。
振り返るとまだ砂浜感があるが、目の前はまさに「砂漠」
その証拠にラクダまでいるw
鳥取砂丘ではこのラクダに乗れるという。
写真を撮っていると、「写真を撮らないでくださーい!」とラクダ使いのオッサンに怒られた。
「ラクダに乗っていただけるなら写真が撮れまーす」だってw
(# ゚Д゚)ムカッ!「別にいいです!」
なんだよ、減るもんじゃないし。
写真撮ったくらいで怒んなよ。ぶつぶつ……(# ゚Д゚) ムッカー
そんな怒りも、この広大な砂漠を歩いていたらなんだかどうでも良くなってきた。
そうだったそうだった。この砂漠のような大きな心を持とうよ。小さなことで怒ってはダメさ(;´∀`)
この小高い丘を「馬の背」というらしい。
さっそくその背に向かって旅人は歩き出す(BGM・谷村新司の「昴」)
ごらん。この壮大な砂漠を。人がまるでゴミのようだろう?
そう、わしらの世界は浮世の夢の様なもの。
いつだってこの砂漠のように大きな心のままにいたいじゃないか。
……なんて、遠い目をしながら砂丘を眺めていたら、目に砂が入ったw(つд⊂)エーン
鳥取砂丘は砂漠だすなぁ
後ろを振り返ると、なんだか少し緑が残っていた。砂漠でオアシスに出会うときっとこんな感じだろうか?
ざくざく…ザクザク…と歩いていく。
これ、見た目よりやっぱり広大だぞ(=o=;)
さっき展望台の上から見た時は海まで近いように見えたけど、歩いてみると意外と遠い!
もしかして、雨の日はあそこら辺まで水がくるのかな?
見よ!この風景。これはまさしく砂漠の風景である。
鳥取砂丘と言わなければこの写真を砂漠と勘違いする人は多いだろう。
本日のベストショット!
これは完璧に砂漠の風景だわwww
鳥取砂丘は、このようにアラブ感ハンパない所である。
これは砂紋と言うんですか? 綺麗に出ております。パチリっ
丘の上に登って行くと幼稚園児たちがいっぱいいた。
楽しそうに騒がしく砂遊びをしている。 いいなぁ(゜o゜)
ここいら辺に住んでいる幼稚園児はいつでもここに遊びに来れるんだもんなぁ。それともたまたま遠足だったのかしら?
そして幼稚園児たちを背に丘を海側に少し下るとやっと見えてきました!綺麗な「海」!
心なしかすごい綺麗な蒼い海の色だぞ。静岡では伊豆に匹敵するなw
目の前には広大なパノラマが展開していた。後ろは砂漠という地平線。目の前は海という水平線。
地平線と水平線という、本来なら相反する二つの広大な景色をここでは両方楽しめる。そんな鳥取砂丘はやはり素晴らしい砂丘だ!
あそこでパラグライダーもやってるw
すごいなぁ、そんなこともできるのか(゜o゜)
あんなのに乗れたらきっと気持ち良いんだろうなぁ!(*´∀`)
よっこらしょっと。
荷物を下ろして地面に腰を下ろし、しばらく寝っ転がってこの麓を眺めることにする。良い眺めだ。空は雲ひとつない青空。
本当に気持ちのよい日で、目の前には綺麗な水平線が広がっている。
一体、どれくらいそこにいただろう?ボーっと太陽を眺め、起き上がって気がついてみるとなんだか顔が痛い。
そんな風に快晴の空の下で寝転んでいたら、6月だっていうのに見事に日焼けしてしまった(TOT)
上の豆粒はさっきの子どもたちw
あんな遠くまでいったのか……
アイタタタ……顔の周りがバリバリになっている。
鼻の上をヒリヒリさせながら遠く離れてみる。
鳥取砂丘は見果てぬ夢だ砂ぁ
そうだ!せっかくだからこの砂丘を横断してみよう。
大きく横に歩きだす。お金もないし、戻ってバスや電車に乗って次の目的地に行くのは気が退ける。それにまだわずか3日だというのに、ここまでくるのになんやかんやで2万は消費している。
これはいかん!もうすでに倹約しなくてはっ!わしの中で、ドけちアラームが鳴り出した!!
横には綺麗な海が広がっているし、天気も良いから歩いていくのも気持ち良いだろう。せっかく海にきたんだしねw
ここから最寄りの駅まで歩いて行くのだ。
そしておもむろに履いている靴を脱ぎ、裸足で歩き始めた。
しかし、歩けども歩けども先は見えない。なんだこれ。まるで終わらないじゃないか(;・∀・)
まぁいいや。いつかは終りが来るだろう。ここは砂漠じゃなくて砂丘なんだ。そんなに大したことはないさ。
しかし、わしはしばらくして軽い気持ちで歩き出したことを後悔する。
ー3時間後ー
(:.;゚;Д;゚;.:)ハァハァ
い、一体いつ、この砂丘は終わるんだ?
待てど暮らせど全くゴールが見えないじゃないか!(;´Д`)
いつまでもおんなじ景色が延々続く。
その行程は、まるで気分はアラビアのロレンスのようだ。
ナビで道を確かめると、最寄りの駅までまだ一時間はこの砂漠を歩くらしい。
い、一時間・・・(;・∀・)ゴクリッ
これじゃホントに砂漠で遭難した人だよ。トホホ…(TдT)
ひぃ…ひぃ…、ほ、ほんとにしんどい(;´Д`)
それから歩くこと一時間半。
ようやく鳥取砂丘を抜けだして普通の一般道に出た。 ここから次の最寄りの駅は10分で行けるとこにある。
しかしそのときのわしはもうその日一日歩けるところまで歩く気持ちでいた。ここまで歩いてきたんだ。もういけるトコまでいこう! ええいままよ!どうにでもなれ。
それから鳥取県の沿岸を歩くこと4時間。
気がつくと目の前には鳥取砂丘ではなく白兎海岸が開けていた。
道の駅神話の里 白うさぎで一休み。
トイレを済ませ、水を飲んでいると道の駅の後ろに白兎神社と書いている鳥居を見つけた。
白兎神社?(゜o゜;
何だろこれ?ハッ!もしやこれは隠れパワースポットなのかもしれない!
パワースポットハンターたるわしは、こうしちゃおれん!!
気になったのでいってみることにした!
白兎神社だ砂ぁ
白兔神を主祭神とし、保食神を配祀する。
白兔神は日本神話に登場する因幡の白兎のことであり、その説話の内容から皮膚病に霊験のある神として、また、大国主と八上姫神との婚姻を取り持ったことから特定の人との縁結びの神としてかなわぬ恋をかなえ、特定の人との親交をより深めると信仰される。
さらに、遠国の人もこの兎に願えば早く国に帰れるという。また医療の神でもある。
へぇ、因幡の白兎(イナバノシロウサギ)はしっているけど、こんな神社がわざわざあったのか。
因幡の白兎って、あの古事記に出てくる因幡の白兎か。
大穴牟遲神(おおむなぢのかみ=大国主神のこと)の兄弟(八十神)たちは、稲羽の八神上売(やがみひめ)に求婚したいと思ったため、国を大国主に譲ってしまった。
稲羽(いなば)に出掛けた時、八十神は大穴牟遲神(おおむなぢのかみ)に袋を持たせ、従者のように引き連れた。
「気多(けた)の前」に来たとき、裸の兎(あかはだのうさぎ)が伏せっていた。兎は、八十神に「海塩を浴び、山の頂で、強い風と日光にあたって、横 になっていることだ」と教えられた通りに伏せていたが、海塩が乾くにつれ、体中の皮がことごとく裂けてきて、痛みに苦しんで泣いていると、最後に現れた大 穴牟遲神が「なぜ泣いているの」と聞いた。
菟は「私は隠岐の島からこの地に渡ろうと思ったが、渡る手段がありませんでした。そこで、ワニザメ(和邇)を欺いて、『私とあなたたち一族とを比べ て、どちらが同族が多いか数えよう。できるだけ同族を集めてきて、この島から気多の前まで並んでおくれ。私がその上を踏んで走りながら数えて渡ろう』と誘いました。
すると、欺かれてワニザメは列をなし、私はその上を踏んで数えるふりをしながら渡ってきて、今にも地に下りようとしたときに、私は『お前たちは欺されたのさ』と言いました。
すると最後のワニザメは、たちまち私を捕えてすっかり毛を剥いでしまいました。
それを泣き憂いていたところ、先に行った八十神たちが『海で塩水を浴びて、風に当たって伏していなさい』と教えたので、そうしたところ、この身はたちまち傷ついてしまったのです」といった。
そこで、 大穴牟遲神が兎に「今すぐ水門へ行き、真水で体を洗い、その水門の蒲(がま)の穂をとって敷き散らして、その上を転がって花粉をつければ、膚はもとのように戻り、必ず癒えるだろう」と教えたので、そうすると、その体は回復した。
これが、稲羽の素兎(しろうさぎ)である。
その兎は「八十神は八上比賣(やがみひめ)を絶対に得ることはできません」と大穴牟遲神に言った。そのとおり、八上比賣(やがみひめ)は八十神に 「あなたたちの言うことは聞かない」とはねつけ、大穴牟遲神に「袋を背負われるあなた様が、私を自分のものにしてください」と言ったため、今では兎神とされる。
因幡の白兎って祀るほど偉かったんだ(;´∀`)
カチカチ山のたぬきよろしく、古事記ではサメにひどい目に合わされる損な役目だけだと思っていたのに、こんな社まで作らせるとはすごいなぁ、白兎。
中は結構新しい。
でもそれは横においてあるうさぎの置物が比較的新しい物ばかりが並んでいるせいなのか?
う~ん、なんだかあんまりパワースポットって感じはしない。
ここがどうやらサメを騙して身ぐるみ剥がされた白ウサギを大国主命(オオクニヌシノミコト)が身体を洗って救ってやったという池である。
こんな汚い池で身体を洗うとは、大国主命も悪いやつだなぁ…(;´∀`)
因幡の白兎だいじょうぶだったんか?
やっとついた社についた。
さて、お参りしていこうかねと思って本殿をみると
小っさ!www
ものすごい小さな社がぽつんと鎮座していた。
しかも社は新しい。なんだか最近建てられたような雰囲気満載。
(白ウサギよ・・・・・これでよかったんか?(;´∀`)
なんだかしょんぼりした気持ちで白兎神社を後にする。
白兎海岸の鳴砂だ砂ぁ
白兎海岸の近くには、有名な鳴砂というものがあるらしい。
鳴砂(なりすな、なきすな)とは、砂の上を歩くとキュッと鳴る砂をいう。地域により「なりすな」とも「なきすな」とも呼ばれ、鳴り砂、鳴き砂あるいは泣き砂とも表記される。
ここは砂浜を歩くと、まるで砂が鳴いているような音を立てるという。
実際に歩いて確かめてみた。
ザッ、ザッ、ザッ、
・・・・・・・・・・(;・∀・)
ザッ、ザッ、ザッ、
・・・・・・・・・・(;・∀・)
ザッ、ザッ、ザッ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・キュッ!
あ、鳴った。(゜o゜;
えっと、あまり大したものではないです。はい。(;´∀`)
白兎海岸をしばらく進むと、沈む夕日に海が照らされた国道が綺麗な景色に変えていた。
だいぶしんどいけど、浜村温泉まではもう少しだ。
最後の気力を振り絞って駅のある浜村温泉まで歩いていこう。