こんちわ、おいさんだよ。
突然だけど、キミは音楽や動画をどう保存している?
急に来たな。
大切なデータはもちろん外付けHDDに入れて、あとは普通にPCのHDDに入れてるな。
でもそれだと、大容量のデータを移す時、USBなどを使用しなくてはいけないから面倒じゃろう?
しかもわしみたいにPCが壊れたらデータが全てなくなってしまうじゃないか!
まぁ、そりゃそうだわなあ。
そこで登場するのがNASじゃ!
ああん?
ポポポ!
お味噌汁に入れるやつね。
そうそう、焼いたり味噌田楽にしたらうまいやつね・・・
って、ちがわい!NASはHDDをクラウド化して自宅のPCとワイヤレスで繋ぐ機器のことを言うんじゃい!
ああ、そういうことか。
でもHDDって使っているPCがWindowsかMacかでいちいちフォーマットを変えなくちゃいけないだろう?
ところが!
NASはそうしたOS間の違いをモノともせずに、PC・スマホ・タブレットなどちゃんとそれぞれのデバイスたちを同期してくれるスグレモノなのじゃ!
それでは今回はそうしたことを以下に語っていこう!
こんな方におすすめ
- PCの中のデータを安全に保存したい
- Windows・MacでもHDDの中身を共有したい
- 家中の家電とつないで溜め込んだ音楽と動画を楽しみたい!
この記事は、初めてパーソナル・クラウドを使ってNASサーバーを構築したい方に向けて書いた記事だよ。
前回まではこちら
爆速の無線LAN!バッファロー「WSR-2533DHP」がスゴイ!(*´ω`*)
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NAS用HDD「WD RED」を買ってみた
ずっとNASがほしいと思っていた。
これまでわしは普通に外付けHDDをWindows・Mac共用で使っていたのだが、MacのOSをエルキャピタンに上げたあたりからNTFS形式の外付けHDDをMacでも同期できるフリーソフトが使えなくなってしまった。
おかげで外付けHDDに残した音楽ファイルや動画などがまったく見れなくなってしまい、5K iMacに移行してからは一度もHDDにバックアップを取ることなくもう一年以上が経ってしまったのである。
そして今年、OSをハイ・シエラにアップデートしてMacの挙動が不安定になってしまい、「このままではいかん!」とバックアップ用のHDDを購入しようと思い至った。
どうせ手に入れるならWindows・Mac両方で使える外付けHDDがほしい!
そうなると自然にパーソナル・クラウドを使ってファイルのやり取りをするのが合理的だという結論に至り、ガジェット系雑誌などでよく見かけるSynology社の「DiskStation DS216j」を購入してNASサーバーにすることにした。
NASを知らない人にかんたん説明
NASとは「Network Attached Storage」の略で、ようするにネットワーク接続したストレージのこと。Wi-Fiルーターに接続して複数のデバイスから同時にHDD内のデータをやり取りできるのだ!
「DS216j」内に入れる内蔵HDDには「WD HDD 内蔵ハードディスク 3.5インチ 3TB WD Red NAS用 WD30EFRX 5400rpm 3年保証」が非常に相性が良いということなので、そちらも合わせて買うことに。
そして注文すると先日品物が届いた。
これがそのHDDの「WD Red NAS用 WD30EFRX」である。こちらはなんとHDDなのに3年間保証付き!
「DiskStation DS216j」は2つのHDDが搭載できるというので、3TBの容量をを2つ頼んだ。
わし、初めてケースに覆われていないむき出しのHDDを触った。
衝撃に弱いHDDは落としてしまわないように慎重に中身を取り出そう!
怖くて少し手が震えてしまうw
HDDはこのようにかなり大きめの緩衝材に包まれて梱包されていた。
緩衝材から出すと青い袋に包まれたHDDの姿を拝むことができる。
慎重にハサミで袋を切って取り出し、静電気と衝撃を加えないようにそっと取り出す。
この時、静電気を起こしたら終わりじゃ!
開封の儀
次に、NAS本体の「DS216j」に取りかかろう。
「DS216j」は台湾のメーカー。
その使い勝手の良さから今では大人気のNASでレビューなどでも高評価をつけられているようだ。
中を開けてみるとこんなかんじ。
付属品は全部でこれだけある。
真正面。ピカピカの外装はけっこうしっかりしている。
「Synology」の文字が透かし彫りのようになっていて、ここから外気を吸い込んで中のHDDを冷やす仕組みになるのだとか。
しかし素材感はABS樹脂を使っているので長い事使っていると黄ばむこと間違いなし。ここらへんは白はやめてほしかった。
黒とかないのかよ?
あるけどこれとはまた違ったワンランク上の商品しかなくて、しかもお値段も結構するのじゃ。
もちろん後ろにもこのように大きな冷却ファンがついている。
後ろにはUSBとルーターをつなぐLANケーブルの差し込み口がついている。
では中にHDDを組み入れていこう!
組み立て
では実際にHDDを取り付けていこう。まずはドライバーで後ろのネジを緩める。
箱を斜めにずらす感じで力を入れると「パカっ」と外れる。
外した中身はこんなかんじ。
ホコリが入るとHDDを装着したあと困ったことになるので慎重に。
この接続部分にHDDを取り付けていけばいいんだな!
このようにHDDを「ガシャン」としっかり音がなるまで差し込む。
そしてHDDが外れないように脇をネジでしっかりと閉めていこう。HDDを固定できたら箱を合わせてうしろも閉める。
あとは電源ケーブルをつないで、全面の電源ボタンを押すだけ。
NAS設定
続いて設定をしていこう。
ブラウザに「find.synology.com」と入力すると設定画面にアクセスできる。
画面の手順に従ってインストールを開始しよう。
接続をクリックしてDSMをNASにインストールする。
「今すぐインストール」をクリック。
DSMのインストールが開始する。
およそ10分ほどで完了するのでしばらく待とう。
続いて管理者アカウントの登録画面へと移る。
ここで「メディアサーバー」などで使える「QuickConnect」の設定もついでに行っておこう。
最後に推奨パッケージのインストール。
別にインストールしなくてもいいけど、個別にインストールするのが面倒な人はここで最低限のアプリをNASにインストールしておこう。
・・・と、ここまで解説してきたが、この初期設定まではまだかんたんで良い。
問題は次である。
注意ポイント
設定後、これでもう使えると思って何もしらずにHDDにデータを放り込んでいくと多くのユーザーは思わぬ問題に直面することになる。
それは実はこのままデータを保存すると、保存したデータが2倍の容量でNASに保存されてしまい、HDDの容量を圧迫してしまうのだ。
最初はなぜこうなるのか意味がわからなかったが、調べていくうちにこれは「DS216j」の初期設定で片方のHDDが壊れた場合ファイルが守られるように2台のHDDそれぞれに同じファイルを保存してしまう設定になっているからなのだそうな。
実はこの「バージョン設定」がはじめはチンプンカンプンで相当難航した。
そこで「バージョン設定」の手順を備忘録を兼ねて以下に綴っていこう。
ストレージ設定
まずはストレージマネージャを開いて「ボリューム」を設定していこう。
ボリュームを開いて上の左上の「作成」をクリック。
するとストレージプールを選択と出てくるので「既存のストレージプールを選択」を選択して「次へ」
モードは「RAID0」を選択したいので「カスタマイズ」を選択。
ここは上の「より良いパフォーマンス」で「次へ」
そしてここが重要なポイント。
ポイント
「ストレージプールのプロパティでは」ここは「RAIDタイプ」を標準の「RAID1」に設定したいところを「RAID0」に変更しておこう。
これを設定すると、今回組み込んだ3TBがのHDD2つがそれぞれDISC1とDISC2と別々のストレージに認識されて容量が6TBになる。
それぞれのドライブにチェックをいれて「次へ」
新品のドライブならチェックは不要なので「次へ」
確認ウィンドウが出たら、適用でクリック。
ココがポイント
その上で「Cloud Station Server」を使う場合、「設定」で共有ファルダにしたいフォルダを選び、「バージョン管理」から「バージョンコントローラを有効にする」のチェックを外しておくことをおすすめする。
これにチェックを入れておくと「DS216j」は保存したファイルが壊れたときのために、遡ってファイルを復活させるために「バージョン」が作動させてしまう。
このままでは1TB保存したファイルが2倍の2TBになってしまい、HDDの容量を圧迫するトラブルの原因になるので、必ず「バージョンコントローラを有効にする」のチェックを外しておこう。
こうしたけっこうハードな設定を乗り越えてようやく使えるのがNASである。
ああ、ここまで長かった。
けっこう大変じゃねえか。
良いところ
良いところを挙げるとすると、それはやはりデバイス間の垣根を取り除き、WindowsやMacなどのデバイスとも大切な写真や音楽ファイルなどを瞬時に同期できる点だろう。
実際に使ってみた感じは、確かにデータを安全にリアルタイムでHDDに保存してくれるので、常時大切なデータを保管したい人間にはNASは非常に魅力的なデバイスである。
DropboxやGoogleドライブだと容量に制限があるし、AmazonPhotoなんかの写真同期サービスだと基本エロいものを保存することはできないのじゃ。
だから自分の見られたくない仕事で使う大切なデータはやはり個人で管理するのがいいじゃろうなあ。
どうせエロ動画の倉庫にするつもりなんだろ?
仕事のファイルなんか入れないだろうがよ!
ギクッ!
悪いところ
ファイルの同期が遅い。
OS間の違いをまたいでファイルのやりとりができるのは嬉しいんだけど、明らかにUSB3.0より遅くファイルをコピーするのにめちゃくちゃ時間がかかってしまう
やはりここがNASの最大の欠点だろう。
まぁ、遅いっていっても音楽や写真ファイルなんかは普通に同期できるし、問題は動画ファイルだろう。
これだけは遅いけど、まぁ気長に待てば気にならないしな。
やっぱり有線で外付けHDDをPCにつけるのと比べると速度は雲泥の差なので、そこは購入前によく検討した方がいいと思う。
このように「DS216j」は導入時に設定がちょっと難易度高めだが、この点をよく踏まえておけば、あとはそんなに困ることなく「DS216j」で快適なクラウドライフが楽しめることだろう。
まとめ
記事のまとめ
- WindowsやMacなどのデバイスの違いを乗り越えてファイルを同期できる!
- 大容量でどんなデータでも同期することができる!
- 設定は簡単だが、同期が遅いのがネック。
初めてのNASサーバー構築でちょっと混乱してしまったけど、これでPCのバックアップやスマホや別のデバイス間とのファイルのやりとりもぐんと楽になるので、データを守り、かつ楽しむには最適なNASサーバーであることは間違いないと思う。通信速度を重視するのなら、現行では「DS218j」などの高級機種も出ているのでそちらを選んでいただいた方がいいと思う。
初心者なら買って損はないNASじゃな。