ガルシア=マルケスが亡くなったというニュースにひどく驚いた、おいさんです。
ガルシア=マルケスって誰だっけ?
百年の孤独などで有名なマジック・リアリズムを手法とする作家だよ。
マジック・リアリズムってなんだよ?
マジック・リアリズムとは、そうねぇ……
村上春樹的な日常生活の中に急に別の世界へと誘われてしまうような話の類いかな?
そこで今回はガルシア・マルケスの「百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)」を紹介するのじゃ!
前回まではこちら
安西水丸はいいよ。という話(*´ω`*)
百年の孤独
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始めに謝っておきたい。
この「ドラねこ書店・おすすめの本」は、いつもわかりやすくて、読みやすい本を多くの人に紹介することをモットーにしてきました。
しかし!
今回紹介する本は、今まで紹介してきた本の中でもかなり難解な、特に今まで紹介してきた小説の中では超難解な本であること間違いない本です。
多くの方がこの本を読んで挫折されたであろうと感じます。
でも難解だからといってほうり出してしまうのはもったいない。
いくら難しいといっても頑張って読みすすんでいけば、それなりに面白い本であること間違いないので一緒に読み解いていきましょう!
幻想的な展開満載の難読本!
なにがすごいってこの本を読んでいて思うのは「この話、いつまで続くの?(´;ω;`)」というくらい同じような展開が続く点である。
とにかく長い。
そして描写が執拗。
日本人の作家ならまず書かないような緻密な文体で、いつまでもいつまでも南米あたりの孤独な男(女も)の暮らしが描かれている。
とにかく読んでいて腹が立つ。
それは同名異人がたくさん出てくるからである。
なんでこんな同んなじ名前のやつがいっぱい出てくるんだ?
お父さんのホセ・アルカディオ・ブエンディアの息子が、ホセ・アルカディオ。そのまた息子が、アルカディオ。
それからまたホセ・アルカディオ・セグンドと……こんな風に読んでいると、読者の都合おかまいなしに産まれた子供が延々おんなじ名前をつけられていって、本の中にはアルカディオとアウレリャノだらけ。
これはさながら悶絶・アルカディオ地獄である。
「え?今出てきてるこれは何番目のアルカディオ?(゜o゜;」
と、もうしまいには何がなんだかさっぱりわからないw
ちょっと読んでいて、
なんだか世代が受け継がれていくサガフロ2を思い出したりしたw
せめていま出ているアルカディオが何代目のアルカディオなのか書いてほしいなぁ(;´∀`)と、思うのだがそれがこの物語に幻想性を与えているのだろう。
おまけに前に死んだ人間も、普通に幽霊としてその辺をうろうろしながら主人公たちと会話したりしていて、ますますややこしいw
そんな具合に、この本は普通の常識で書かれた小説とは違い、様々な小説的なルールを破って、幻想的な、まるで熱帯のジャングルの息苦しい湿気を帯びた朦朧としたストーリーが展開される「奇書」であるw
呪われた名と呪われた習性が連綿と続いていく不可解な物語は、さながらジャングルのような構造を持ちながら読者を惑わしていく。
話の筋も時系列通りに展開してはくれない。それがまたややこしい。
蜃気楼の村・マコンドを開拓した男の名を、代々、子々孫々と受け継がれていき、それとともにその男の呪われた習性も豚のしっぽと共に子孫たちに受け継がれていく。
またこの街の中では色々おかしなことが頻繁に起こる。
その中でもわしのお気に入りは、惚れさせた男全てが謎の死を遂げてしまう怪しい魅力をもった美少女レメディオスが、シーツに包まって、なんの説明もなしにふわふわと空に消えてしまうのは好きだ。
読んでいるこっちは、
「おいおい!いきなり飛んでいっちゃったよ!Σ(゚д゚lll)ガーン!
で、だからどうなるんだよ!」
と、思うのだがそれだけ。他に何にも起こらない。
あんな唐突な展開、日本人ならまず思いつかないw
また美少女レメディオスの描写がいいんだ。
なぜかいつも服を着ないで家中を闊歩しているところとかw
あまりにも突拍子もないことが何の脈絡もなく起こり、登場人物たちも別に驚く素振りもせずに普通に過ごしていたりするので、読んでいるこっちも思わずその出来事をなぜか普通にスルーしてしまう。
また、この男たちに近づいてくる女たちも一様におかしな女だらけ。
それはまるで類は友を呼ぶように、ブエンディア一家に寄ってくる女はみな呪われている。
SEXがお盛んな南米の世界
そしてこんな呪われた村で頻繁に繰り広げるのがセックスだ。
この本の中ではブエンディア一家の男たちと女たちがとにかくそこら中でセックスしている。
お前らどんだけセックスしてるんだ!Σ(゚д゚lll)ガーン!
そんな街あんのか?!南米に!
……わしもちょっと行ってみたいなぁ(*´∀`*)
と思わず旅行かばんを用意してしまうほどに、この世界の男女はセックスしまくるw
羨ましいというかなんというか、この延々とつづくセックス描写が興奮を通り越してもう暑苦しい!
日本人のわしから見ると、お前らヤり過ぎだろう!
外に出てまじめに働けよ!(# ゚Д゚)
と、言いたくなるくらいの乱痴気騒ぎである。
これが南米のパワーなのだw
とにかくそういったお話が、
呪われた名と呪われた習性とともに延々と続いていく。
うんざりするぐらい救いようのない男たちの物語である。
ここまで救いようがないと、逆におもしろい。
普段とはちょっと変わった本を読みたいと思っているアナタにはピッタリの本である。
これを機に、
朦朧とする灼熱の物語を体験してみませんか?(*´∀`*)