ちわ!おいさんだよ。
今回はようやく制覇することができたよ!
何が?
「せいは」ってなあに?
ポポポ?
何をいきなりわけのわからないことを言い出してるでしゅか?
こいつがいきなりわけのわからないことを言い出すのはいつもそうだろ。
制覇って何かを成し遂げたのかよ?
実は春に回った奥浜名湖の名刹を巡る旅、湖北五山をようやくすべて回ることができたのじゃ!
ああ、そういえばなんか言ってたな。
確かあのときは時間がなくて方広寺で桜を見て終わったんだよな。
そう、そこで今回は静岡県三ヶ日市にある、そんな奥浜名湖の湖北五山の残り2つのお寺を訪ねてみたよ!
それでは最後までご覧ください!
他の五山はこちら
湖北吾山・摩訶耶寺
浜名湖の景色を左手に眺めながら、曲がりくねった道を車で飛ばすこと一時間。
わしはようやくここ摩訶耶寺にやってきた。
お寺の前にはご丁寧にここが奥浜名湖の「湖北五山」の一つ、摩訶耶寺であることが示されている。
摩訶耶寺は、神亀3年(726) 行基によって新達寺として開創されました。
富幕山に開創された新達寺は平安時代に千頭ヶ峯の観音岩と呼ばれる場所に移り名を真萱寺へと変え、やがてマカヤ寺と呼ばれるようになり、平安時代末期に一条天皇の勅願により今の場所へと移りました。
御本尊の厄除正観世音菩薩(秘仏)は奈良時代から今日まで、度重なる兵火・天災から僧たちによって守られ、受け継がれています。
摩訶耶寺は古くから厄除けの寺として知られ、袋井の法多山、祝田の善明寺の観音様と三姉妹観音で、その長女が摩訶耶寺の御本尊なのです。
庭園は平安末期から鎌倉初期の日本の中世庭園を代表するもので、座視鑑賞式池泉庭です。
不動明王像(平安時代末期の作)と千手観音像(藤原時代初期の作)は国の重要文化財に指定され、また阿弥陀如来像(平安時代末期の作)は県の重要文化財に指定されています。
摩訶耶寺のHPより http://makayaji.web.fc2.com/
「奈良時代開基の真言宗の古寺。平安時代の様式をもつ鎌倉初期の庭園や、国の重要文化財に指定されている木造千手観音と木造不動明王は必見」と書かれている。ほー。
それではさっそく言ってみよう。
なんかお寺の入口までの道のりがちょっと鎌倉っぽいw
右手に今はもう枯れたあじさいが見れるから6月になるときっときれいに咲いているのだろう。
摩訶耶寺と歴史を感じさせる表札がしっかりと書かれている。
湖北五山の中ではここが一番表札がかっこいいw
門をくぐってまっすぐ進むと目の前に小さな立て札が見える。
くりからの滝・西国三十三観音像
え?滝?
と思って眼の前を見るとなんとびっくり大きな岩の上にたくさんの観音さまが現れた。
で、その奥を進むとたしかに水の音が聞こえる。
見ると岩にしずくがあたってこちらにまで勢いよく水がかかるように細い水がほとばしり出ているではないか!
上を見ると、おお!これか!
これが「くりからの滝」というやつか!!
でも思っていたのとちょっと違う。
滝っていうからもっとでかいものなのかと思っていたけど、これはなんというか京都の清水寺にある3つの筧から滴り落ちる「音羽の滝」みたいw
でもまあ、あれも滝っていってるからこれも滝なのかな?
とりあえず手水舎がなかったのでくりからの滝で手を清めた後、戻ってきて横を見るとこんな看板が。
視線を左に移すと「うひゃ~!」残りの三十三体の観音さまが勢揃い!
なるほどこれはすごい。さすが湖北五山なんて言われるだけのことはある。
こうした観音さまの大群は普通のお寺では見られないことだろう。ここが由緒のあるお寺であることが伺える観音さまである。
石灯籠
本堂の前にはこんなものが。
一見、どこにでもある普通の石灯籠みたいに見えるが、
解説文には遠州地方の石灯籠の中では最古級のものと書かれている。
本堂
では本堂をお参りしていこう。
おお、なんだここは。
かっこいい!この木造のわびしさ。やはりここが歴史のあるお寺であることがひと目でわかる。
この木造の古びた感じ。
こうした歴史的建築物が遠州地方にまだ残っているというのは素晴らしいなとこの本堂をみてしみじみ思ってしまった。
それにしてもここはこうした本堂以外にも日本庭園もあるはずである。
一体どこにあるのだろう?
お賽銭を投げ入れ、仏様に手を合わし、ふと横を見てみるとホワイトボードになんか書いてある。
「本日所要により留守にしております。庭園をご覧になる方は賽銭箱に拝観料をいれてご自由にご覧ください」
え?ここに拝観料をいれるの?
これ、このまま悪いやつなら払わずに庭に入れちゃうよ?
でもわしは仏罰が怖いので一応お金を払って庭園の場所を探す。
庭園
庭園は本堂の左手にすぐ見つかった。
細い道を突き進むとなにやらそれらしきものが見えてくる。
おお!これか!
これが庭園か!意外と立派な(失礼)日本庭園だぞ!
入って歩いてみるとびっくり。
京都の龍安寺なんかにも負けない立派な岩のある庭が目の前に現れたのだ!
摩訶耶寺のHPには座視鑑賞式池泉庭と書かれていたけど、
ここは龍潭寺とは違って庭に実際立ち入って芝生などに座って庭を鑑賞することもできる珍しい庭だ。
ウ~ン、これはすごい。
最初お寺に入ったときはこじんまりとしていて、
以前雑誌で見たときと違ってがっくり来たけど、こんな庭があるんじゃ湖北五山と言われるのもうなずける!
このダイナミックな岩の配置。
龍潭寺の小堀遠州作の庭もすごかったけど、あれはお寺の縁側から座って見なくてはならないからここまで岩に近づくことはできない。
それに比べてこの庭はどこまでも池や庭を眺めることができるからこの迫力を間近で体感することができるのだ。
うーん、これはすごい。まさか三ヶ日にこんなすごいところがあるとはw
みかんと浜名湖にある別荘地しかないと思っていただけにこれは意外なサプライズであるwww
うわあ……すごいな。
こんなゴツい歴史を感じさせる岩にここまで近づくことができるとは。
京都のお寺だったら絶対にできない芸当である。
しかも庭園の周りを歩けるのでお気に入りの角度でこの庭を眺め渡すことができる。
これは全国のお寺でもここ三ヶ日にしかないのではないだろうか?
こんなふうに反対側から写真を撮ることもできた。
すごい蓮の数である。
ただ季節はすでに秋なので蓮の花はすでに見られない。
春に来ていたらもっと美しかったことだろう。
こんもり盛り上がった山の裏を眺めることができるとはw
今回はお寺のご住職がいなかったからなのかもしれないが、それにしてもかなり自由に中の様子を見学できるお寺であることは間違いない。
秋の行楽シーズンには行ってみることをおすすめする。
さあ、あとは残りの湖北五山・大福寺にいこうか!